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Vol.1「加入数が昨年対比17%増加」損害保険ジャパン日本興亜が体験したブランデッドムービーの力

企業や商品のブランドイメージを醸成しながらも、視聴者にとって有益かつ魅力的なエンターテイメント性を備えた映像作品、ブランデッドムービー。
これら2つの要素を融合し、見事に両立させた損保ジャパン日本興亜の新・海外旅行保険【off!】のブランデッドムービー「新感覚リズミカルムービー【off!】」の事例をご紹介します。
初めて海外旅行するときに誰もが抱くワクワク感や不安な気持ちを擬音や環境音のリズムでテンポよくつなぎ合わせた、これまでにない新機軸のブランデッドムービーとなりました。
 
今回、このブランデッドムービーの制作に携わった関係者4名による鼎談を実施し、その制作背景や意図、動画公開後の反響などを通して、ブランデッドムービーが持つ力と可能性に迫ります。
 


 
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【プロフィール】※写真左から
河原聖也(損害保険ジャパン日本興亜株式会社 カスタマーコミュニケーション企画部)
 
齋藤英里子(損害保険ジャパン日本興亜株式会社 経営企画部 ※前カスタマーコミュニケーション企画部)
 
荒木隆行(損害保険ジャパン日本興亜株式会社 広報部メディアグループ)
 
大泉共弘(株式会社オプト クリエイティブディレクター/ブランデッドムービーラボ 上席研究員)
 
Vol.1 新・海外旅行保険【off!】から生まれた、新感覚リズミカルムービー
 
—まず、新・海外旅行保険【off!】について教えてください。
 
河原:弊社は代理店型の損害保険会社ですが、そのなかでも【off!】は少し特殊で、お客様に直接インターネット経由で申し込んでいただくダイレクト型の海外旅行保険です。最近は卒業旅行などで、友人同士で初の海外に行くという方も多く、人生で初めて自分の意志で加入する可能性が高い損害保険だといえます。
 
齋藤:代理店を通すことなくネットから加入できるため価格が手頃で、若者が入りやすいのが特長です。
 
河原:海外旅行をきっかけに人生初の保険として【off!】に加入してもらい、その後のライフステージで車や家などの保険が必要なタイミングでも、損保ジャパン日本興亜を思い出していただきたい。そういった意味で多くのお客様にとって損害保険の入口になるような位置づけの商品です。
 
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—今回、【off!】のブランデッドムービーを制作しようと思った経緯を教えてください。
 
齋藤:【off!】は今年で15年目を迎えます。5年前に「オリコン」の海外旅行保険ランキングができた当初から顧客満足度第1位を獲得し続けており、海外旅行保険を知っている層には一通り認知されていました。では新規顧客や保険に入る認識がない方にリーチするにはどうすればいいか? というところで挙がったのが今回のキャンペーンでした。
 
河原 :初めて海外に行く20代女性にターゲットを絞り、インターネットを通してSNSや動画などを中心に訴求していくことを目的として考えました。
 
齋藤:ちょうど動画施策は効果があるというのを見聞きしていて、今までやっていなかったことにチャレンジしたという思いがありました。ですが【off!】という商品を訴求する手段として動画が向いているのかもわからず、まずは相談ベースからスタートしました。
 
大泉:デジタルのプロモーションはマスよりもターゲットを狭めてコミュニケーションする方が効果的です。そこで改めて、20代女性が今回の課題を解決するのにふさわしいか定義づけしました。20代女性はマスではリーチしづらくなってきている一方で、デジタルでは拡散するソーシャル世代。デジタルでコミュニケーションする相手としては最適です。
 更に海外旅行保険は、自分でお金を出して加入する人生で初めての保険であるケースが多いです。その初めての保険が損保ジャパン日本興亜が提供する【off!】であれば、これからのライフステージごとに保険と関わっていくなかで、企業を想起する良いきっかけです。中長期で企業へのファン化を図るブランディングのロードマップを提案しました。
 
齋藤:最初に目的やターゲットなどの前提意識を共有できていたので、その後のコミュニケーション設計プランは腑に落ちるものでした。
 

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—そのなかで、新感覚リズミカルムービーが生まれたのはどういった経緯があったのでしょうか?
 
大泉:僕が一番に共感したのは、ブランドメッセージでした。“保険は主役であってはいけない。楽しい思い出を楽しいままにするために保険がある”というメッセージをどう変換して20代の女性に訴求していこうか考えました。
 さらにプランニングする上で、コアターゲットは20代前半女性でいいですか? という確認をさせていただきました。商品が海外旅行保険なので、興味関心ごとは海外旅行。ですが海外旅行となると広すぎて、同じ20代女性でも複数回行っている人と初めての人では気持ちが全然違います。そこで、ただの海外旅行ではなく“初めての海外旅行”を控えるであろう年代の20代前半女性にターゲットをさらに絞って、損保ジャパン日本興亜のメッセージを組み合わせていきました。
 20代前半女性の初海外旅行で、共感を集めそうなキーワードは大きく3つ。 “ワクワクして楽しみ、“女友達と行くパターンが多い”、“不安がある”。この3つの要素が大きく絡み合ったときに“初めての海外旅行”という気持ちをリアルに感じてもらえるのではないかと仮説を立てたんです。
 
齋藤:そのうえで、3つの案を提案していただきました。
 
大泉:一番表現したかったのは、初めて海外旅行をするときのワクワクした気持ちです。“楽しみと不安が混在した独特のワクワク感を仲間とどう共有するか”をどう伝えるか考えました。ひとつめがリズミカルムービー。ふたつめが経験者の声をショートフィルム化したもの。そして最後が海外旅行の不安や楽しみにゲーム的な要素を加えたアイデアでした。
 
齋藤:最初の企画書にはリズミカルムービーではなくてミュージカル風と書いてあって、少し不安になったのを覚えています(笑)。
 
大泉:視聴者に海外へ行くワクワクを(リズムで)体感してもらいたいというのが意図だったのですが、わかりやすい表現がなくて、ミュージカル風と言葉を足しました。イメージとしてウエイトレスが歌っている写真を添えて。プレゼンでは「写真は歌っていますが、実際には歌わないんです」と言った記憶があります(笑)。
 
河原:歌って踊るフラッシュモブのようなものかと想像していたので、どうなんだろう? となりかけました。
 
大泉:表現したかったのは、ミュージカルのようなワクワク感でした。「たとえばウエイターが料理を運ぶ靴のタップ音や、料理をするトントントンという音。そういったものがメロディーになっていくんです」と説明しましたが、みなさん「何のことですか?」っていう反応だった(笑)。そこで「歌わないミュージカル、いうなればリズミカルって感じですかね」と言って、初めて“リズミカル”という表現を使った記憶があります。
 
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河原:そこで誤解が解けました(笑)。確か、荒木さんにはこのタイミングでチームに入っていただいたんでしたよね。
 
荒木:そうですね。私は広報部としてテレビCMなどにも携わっているので、【off!】キャンペーンのオブザーバーとして参加しました。弊社のメインである自動車保険のCMはターゲッティングが難しく、オールターゲットになりがちです。そのためターゲットを絞った動画を制作するのは会社としてもあまり例のない試みでした。私も最初に企画書を見たときは、ミュージカル風はどうだろうかというのが第一印象でした。
 ただそれと同時に、やる以上はある程度引っかかりというか仕掛けが必要だと思いましたし、やる意味がないと考えていました。実際に大泉さんのプレゼンを聞いたら、リズミカルムービーに確信が持てたんです。
 
大泉:そうだったんですね。
 
荒木:というのが、リズミカルムービーには圧倒的な楽しさがあった。楽しみながら見ることができそうだったんです。旅行前の女の子たちが単純に楽しそうにしているだけでなく、そこにリズムが入ってくるから立体感があって音だけでも耳に残る。何より旅行に行きたくなって、保険に入ることを押し付けがましくなくPRできるのではないかと感じました。
 
齋藤:私も、見てくれた方が共感できる動画にしたかったんです。ターゲットに海外旅行の不安を自然にイメージさせつつ、自分ごととして動画を見てもらえそうだと思いました。だから内容としてはこれしかないと思って、リズミカルムービーでお願いしました。
 


 
Vol.2 「すべてが新感覚ゆえに、手探りで作り上げたリズミカルムービー」はこちらから

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