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【イベントレポート】Branded Shorts Conference「動画マーケティングが支えるこれからの映像文化」

 201667日、米国アカデミー賞公認のアジア最大級の国際短編映画祭である「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア(以下、SSFF ASIA)」において、新設部門『Branded Shorts』初のカンファレンスとなる「動画マーケティングが支えるこれからの映像文化」を開催しました。

 

 このカンファレンスでは、SSFF ASIAを運営するパシフィックボイスとインターネットマーケティング事業を行うオプトが共同で設立した、動画による企業のブランド価値向上を追求する研究所「Branded Movie Lab(以下、ラボ)」を発表しました。

 また、当ラボの設立背景や主な活動内容、企業や行政における動画マーケティング事例、先端手法を用いたクリエイティブ評価手法などを紹介しました。

 


 

新しい映像文化と動画マーケティングの未来を

 

 まず、3部構成となっていたカンファレンスの第1部では、SSFF ASIA 代表の別所哲也氏より、「Branded Shorts」の立ち上げと、「映像産業に関わる人たちがこのBranded Shortsをどう考えていくべきなのか、それに携わる映像事業者や広告事業者と手を携えて新たな未来を切り拓いていきたい」と、ラボの設立について発表しました。

 

 そして、オプト代表取締役社長CEO金澤大輔氏からは、ラボの設立に至った背景として、「デジタルマーケティングの高度化とデバイス環境の変化が大きく、その中で、企業がどういったコンテンツを提供し、メッセージを届ければユーザーの心が動くか、そして企業の伝えたいことがきちんと伝わるのるかを、データをもとに可視化しながら、クリエイターとともに、マーケティングとクリエイティブの融合を実現していきたい」と語りました。

 

 さらに、別所氏は、「企業からどういったメッセージ発信をするのか、あるいはクリエイターがアーティスティックにエンターテインメントコンテンツとして何を物語るのか、物づくりと物語、そして企業が発信したい物語をつなぐ研究機関として、今日からスタートということになります」とラボに対する意気込みを語りました。

 

写真左:パシフィックボイス代表別所氏、右:オプト代表金澤氏
写真左:パシフィックボイス代表別所氏、
右:オプト代表金澤氏

 

 

ブランデッドムービーによる企業活動の発展と映像文化貢献

 

 第2部はラボ設立の背景や活動内容について、4名のプレゼンターから発表がありました。

 

 一人目のプレゼンター、SSFF & ASIA チーフプロデューサー諏訪慶氏より、パシフィックボイスが手掛けるプロジェクトや事業の説明があり、事例として、SSFF & ASIAと農林水産省とがタイアップし、日本食・食文化の魅力を国内外に発信することを目的として制作された『しゃぶしゃぶスピリット』や、SABON GIFT SHORT FILM PROJECT特別製作作品『PLAN B』を紹介しました。

 

 

 

 


SSFF & ASIA の事業紹介をする、
SSFF & ASIA チーフプロデューサー 諏訪氏

 

 

スペックではなくブランドに対する共感を創り出すことがカギに

 

 2人目のプレゼンターは、オプト オンラインビデオソリューション部 部長 松田清氏。「企業と顧客のコミュニケーションの変化、ラボの主な活動内容」について話しました。

 

 冒頭では、この日にあわせてインテージが調査した、「企業の広告の利用状況に関する調査」のデータを元に、企業と生活者のコミュニケーションが変化したことによる広告主が抱える課題を紹介*し、これからは企業の生活者に対する伝え方として、如何に拡散される・見に来てもらえるコンテンツを作れるかがカギになると述べました。

 

*調査データの詳細は、後日当サイトにて公開予定。

 

 また、モノが溢れ、コモディティ化が進み、生活者が選ぶのは、「モノよりコト・自分に合ったもの」で、企業のメッセージはスペック情報ではなくブランドに対する共感を創り出すことがカギになり、その中でも多くの情報を正確に伝えられ、強く感情を揺さぶり記憶に残すことが可能な映像を活用することで、効果的なコミュニケーションを図ることができると主張しました。

 

インテージ「企業の広告の利用状況に関する調査」
インテージ「企業の広告の利用状況に関する調査」

 

 

 
ブランデッドムービーの知見蓄積やマーケティング価値算出の提示を推進

 

 続いて、ブランデッドムービーに求められる要素として、

 

① コンテンツ自体が生活者にとって魅力・価値を持ち、
② 生活者との繋がりを生むブランドのメッセージがあるもの

 

 と言及しました。また、再びインテージが調査した、「企業の広告の利用状況に関する調査」から、ブランデッドムービーに関する企業のマーケティング担当者の課題感について紹介しました。

 

 これらの課題から、映像による企業のマーケティング活用を追求し、次代の活用法と価値を示し、企業活動の発展と映像文化貢献を目指すため、当ラボを設立したと述べ、当ラボの主な活動内容を発表しました。

 

 


「Branded Movie Lab」の主な活動内容を説明する、
オプト オンラインビデオアドソリューション部 部長 松田氏

 

 

企業の核にあるブランドのメッセージが、世の中をもっと楽しくする

 

 続いて登壇した、オプト クリエイティブディレクター 大泉共弘氏からは、ブランデッドムービーを実際に創っていく上で必須となる、コミュニケーションとクリエイティブプランニングの導き出し方を、オプトが制作した実際のクリエイティブ事例を元に語りました。

 

 企業がターゲットとする生活者のインサイトに寄り添い、魅力や価値を感じるトピックを創出し、ブランドメッセージと合致させていく。
 その上で、バランスがとれたストーリーを創っていくことが重要だと主張。

 

 また、自身でも数々の映像作品を演出してきた大泉氏は、会場に向けて、「ブランデッドムービーが広がれば、皆さんの企業のブランドメッセージが受け入れられれば、企業で働く皆さんも、クリエイターも楽しいですし、きっと世の中はもっと楽しくなります。一緒にそんな世の中を作っていけたら、楽しいです。」と、動画マーケティングが支えるこれからの映像文化について熱く訴えかけました。

 

 

オプト クリエイティブディレクター 大泉氏
オプト クリエイティブディレクター 大泉氏

 

 

 

ブランデッドムービーは、一般的なTVCMに比べて高い態度変容効果をもたらす

 

 第2部の最後のプレゼンターとして登壇した、インテージ ビジネスプラットフォーム本部 開発室 室長 山本直人氏からは、タカラトミー「人生ゲーム『人生に驚きと歓びを』篇」を調査対象とした、表情解析によるクリエイティブ評価結果*を発表しました。

 

*調査データの詳細は、後日当サイトにて公開予定。

 

 評価結果としては、インテージが過去に調査分析したTVCMの平均値に比べ、被験者の表情スコアが大きく上回ったと調査データを紹介しました。

 

 

 

動画視聴中の表情スコアの結果
動画視聴中の表情スコアの結果

 

 

 また、クリエイティブ評価結果としては、ストーリーを楽しませ、視聴者を引き込み、共感を生むことができると、被験者への調査から分かり、さらに、ブランドエクイティ(ブランドが有する資産的な価値)の評価結果としては、好意を醸成し、ブランドを記憶に残すことが分かったと説明しました。 

 

 

 

ブランデッドムービーの特徴(クリエイティブ評価軸)
ブランデッドムービーの特徴(クリエイティブ評価軸)
 
 

表情解析手法を説明する、
インテージ ビジネスプラットフォーム本部 開発室 室長 山本氏

 

 

企業や企業に勤める社員の想いやブランドストーリーをクリエイターにしっかり理解してもらうことが、良いブランデッドムービーの制作に繋がる

 

 カンファレンスの締めくくりとなる第3部では、モデレーターを務めるオプト 執行役員 中野宜幸氏と、三井不動産レジデンシャル 市場開発部 ブランドマネジメントグループ主査 吉田ますみ氏より、「ブランデッドムービーのマーケティング活用」をテーマにトークセッションを行いました。

 

 このトークセッションでは、俳優の大森南朋らを起用し、2014年に制作・公開された、三井不動産レジデンシャルのブランデッドエンターテイメント作品『タイムスリップ!堀部安兵衛』を事例に、吉田氏から、制作秘話や実施結果・評価、課題と今後の動画マーケティングの活用法について語っていただきました。

 

 また、その中で、三井不動産レジデンシャルが伝えたい企業メッセージ・ブランドメッセージについて、制作陣に対して熱のこもった吉田氏直筆の手紙を手渡したエピソードなどを披露。その甲斐もあって、見事に企業のブランドメッセージと映像としてのエンターテインメント性を両立させた作品になったことが語られました。

 

 


写真左:オプト中野氏、
右:三井不動産レジデンシャル吉田氏

 

 


 

 

 ラボでは、従来のニーズやマーケット調査、動画による生活者の態度変容・購買活動への影響度の可視化、表情解析などの先端手法による分析を取り入れることで、企業と生活者の新たなコミュニケーションを創出していきます。

 

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