広告の種類として動画の勢いはとどまることを知らない、それはFacebookやInstagramにも迫る勢いである。
創造性のある作品として、滞在的な可能性を大いに秘めている「動画」は、ブランドの知名度向上や、顧客とのエンゲージメントの両方を担うーそんな動画広告がなぜこんなに注目を集めているのか、動画広告の現在を紐解き、広告における動画の可能性を映し出していく。
ここ最近のZenithOptimediaの調査統計からみても、デジタルビデオ動画は広告の分野で目覚ましい成長を遂げているのが判る。同様に、eMarketerは、今年度のビデオ動画広告費用は959億ドルになると予測している。更に、2019年には、デスクトップのビデオ動画は752億ドルなのに対し、モバイルのビデオ動画は686億ドルに達するだろうと予測している。
強気で挑むべきか?それとも慎重になるべきか?
Viantによる最新の報告では、最近Time Inc.に買収された広告技術会社がデジタルビデオ広告の効果を把握する手掛かりとなる、書かれている。研究レポートには、昨年度における広告代理店や広告主が年間でかけた費用に基づいたデータがハイライトされている。
CBS.comやCNN.com等、昔からある大手メディア会社の保有するデジタル部門におけるビデオ広告は71%のビューアビリティ率より高いことを示している。
このことからも判るように、広告主にとって、ビデオ動画は興味深い分野と言えるだろう。ビデオ広告の完了率のような進歩が見える一方で、他の比率は減少傾向にある。この数字は、無数にあるデジタルビデオ広告の何を表しているのであろうか。
ビューアビリティと向き合う
一見したところでは、出版社が彼らの広告主のビデオメッセージを作製する権利を確保していないようにも見える。インタラクティブ広告協会(IAB)は、70%のビューアビリティの壁を要求しているが、いまだに多くの広告が達していない。
Viantの調査分析部門のバイスプレジデントであるリック・ブルナーはビューアビリティについて「重要課題である。」と語り、月並みの様子ではない。お避けられない消費者の行動として、ビデオ広告が流れている最中に他のタブをチェックしたり、広告ブロックの類をしたりします。これらはビューアビリティにマイナスの影響を与えます。」と彼は言及する。「その上、常習犯や、広範囲に及ぶプログラミングと環境交換における全体的なコントロールの欠如がいまだあります。」
昔からある大手メディア会社によるビデオ広告の優れた業績は、彼らの手法から言わんとすることを示唆する。大手出版社の技量では、直接販売経路を使用したり、より大きな人目を惹くビデオプレーヤーを使用する等し、アド・エクスペリエンスをコントロールする必要があるだろう。
「大手メディア会社は、消費者に素晴らしい経験をもたらすという彼らの手法により、さらに危機に瀕していると言えます。それが強くビューアビリティの結果に影響していると言えます。」とブルナーは語る。
この発言が意味することは、広告主と出版社がビューアビリティ改善に協力を続けることで、広告業績にて数か月のうちに変化がみられるであろうということである。ビューアビリティは最重要測定基準ではない。全ての媒体において、見づらいものがあり、放映間もないTVによって、ビューアビリティもまた障害となるだろう。
このため、多くの広告主は不正ビデオ広告に目を向けることとなり、詐欺師たちに金が流れ、より良くない方向へと移行してしまうのである。メディアの質も同様に、我々がより効果的に全体まで行き渡らせるようにすれば、全面にあらわれるようになるのである。
より良質なモバイルビデオを制作するには
モバイルビデオ広告の完了率の増加は、軌道に乗っていることを示唆している。それと同時に、研究でも、消費者がモバイルビデオ広告に関して過度な好意を持っていないことがうかがえる。
視聴者を誘い込むモバイルビデオ広告を作製するには、Viantは総合的なクロスメディアチャンネルキャンペーンに焦点を当てることを勧めている。
「消費者は少なからず使用するメディア機器とメディア活動に違いを付けています。それ故に、モバイルで成功する鍵となる戦略は、メディア機器全体にわたって個々の違いを認識することにあります。」とブルナーは言う。そうすることにより、広告主にとっては、有益に軌道に乗せることができ、同様にして、最大限にメッセージングやアド・プレイスメントをすることが可能となる。ビデオ広告が出世コースに乗るためには、広告代理店とブランド企業が、ビデオ広告は期待に応える能力があると自信を持つことが極めて重要である。
出典元)The Click Z
The present and future of online video ads