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ブランデッドエンターテイメントは広告を救うことができるか

何年もの間、マーケッターは顧客にリーチするための努力に努力を重ねている。彼らはより少ない広告(費)で、より広い顧客に届き渡るようにしてきた。しかしそういった彼らのやり方が決してうまくいくとは限らない。

 


 

昨年秋の調査によると、18-64歳でテレビ料金を支払っている視聴者の約3.7%が、12ヶ月以内にサービスを退会する意志を示した。テレビは今後視聴者が求める、差別化されたサービスを提供しない限り、視聴者は減る一方である。

オンラインにシフトしていった視聴者を簡単に取り戻すことは難しい。Netflix、Amazon Fire TV、Apple TVなどはすでに広告フリーなモデルを運用しており、Huluも取り組みを始めた。YouTubeでさえも今年、広告フリープランを始める予定だと発表している。

代わりにバナーやポップアップ広告にシフトをするべきか。 約2億の人々がブラウザ上でソフトを用いて広告をブロックしている。現在Appleの機器は広告ブロック機能さえ備えているし、8億ものiPhoneユーザーでさえ、広告をブロックしている。

視聴者は今やより良い環境での動画視聴に対して、料金を払うことを惜しまないのだ。

 

 

ブランデッドエンターテインメントの未来

 

マーケティング業界は今まさに劇的な変化に立ち向かっている。今までのような広告のやり方自体存在しなくなり、広告会社は視聴者の時間を「邪魔」するのではなく、彼らが望むようなものを「提供」する必要が出てきた。

現在多くの企業はこの変化にうまく対応ができていない。すでに何十億もの投資をして広告を出しているが、そのほとんどが社員の世界の見方を間違った方向に導いてしまう、的外れな行為そのものなのだ。その変化にうまく対応するために、企業は社内から改善する必要がある。視聴者を取り戻す前に、社内の再構築が必須なのである。

 

2016年、企業は合併(もしくは買収)することで、よりエンターテインメント的な考え方を取り入れようとしている。特にハリウッドのプロダクション会社にはそういった動きが活発になってきている。今日映画産業において、興行収入はすでに確立されたフランチャイズな作品(例えばすでに人気のあるスーパーヒーローものだったり、アニメーションのキャラクターなど)に偏っている。規模の小さいスタジオは閉鎖を余儀なくされ、オリジナル作品を作るという行為さえ少なくなってきた。

広告フリー制限が広がる中、アメリカ国内だけでも790億もの費用がテレビ広告に費やされている。その大金をもしプロダクション合併費用に充てることができたら?オリジナルかつエンターテインメント性の高い広告の制作が可能になるだろう。

プロダクション会社は「映画」を作ることで利益を上げ、企業はその「映画」を使って視聴者に商品を使うことを容易に想像させることが可能になる。時にはセレブリティを起用することでその効果が上がる。

視聴者は広告ならばスキップしたり広告ブロック機能を多用するかもしれない、しかしそれがハリウッド級のストーリーテリングがあったら?結果は大きく変わるだろう。

 

 

今まさに起こっているブランデッドエンターテインメントの動き

 

ブランデッドエンターテインメントがどのような結果をもたらしているか。よい例が『007』シリーズである。ジェームス・ボンドの映画は何年にも渡ってプロダクト・プレイスメントの恩恵を受けてきた。2012年に公開された『007 スカイフォール』の製作費の3分の2はハイネケンから出資されている。しかしハイネケンは映画の中では2度しか登場していない。

ハイネケンだけではない、P&G、Geicoなども自分たちの商品を映画の中にちりばめている。Red Bull、Nike、GoProなどはこの分野では抜きに出ているリーダー的存在だ。アメリカのモバイルキャリアAT&Tと投資家グループChernin GroupはYouTube最大のマルチ・チャンネル・ネットワークFull Screenを買収し、クオリティの高いコンテンツで顧客を獲得しようとしている。

 

 

コンテンツが常に重要であり、広告はただの副産物である。企業はエンターテイメントとタッグを組むことで、「顧客」にリーチし、エンターテイメントも「観客」にリーチができる。そして顧客=観客なのである。

 


 

出典元)
How Branded Entertainment Can Save Advertising
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