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ジョン・ルイスのクリスマス広告のすべて

毎年、イギリスの老舗デパートであるジョン・ルイスとエージェンシーであるAdam & Eve/DDBが手がけるクリスマス広告には、ストーリーが存在し、またもう一つの特徴としてはカバー曲が使われることが非常に多い。ストーリーが存在することで、視聴後の余韻が、やがてTwitterなどでの拡散につながり、結果、デパートとしてのもっとも重要なクリスマスシーズンを盛り上げている。

毎年海外の広告祭の賞を総なめにしているジョン・ルイスのクリスマス広告。今年も、クリスマスに向けたブランデッドムービーが公開されたのを機に、過去のジョン・ルイスのクリスマス広告を紐解いてみる。

 


 

【2007年】Shadow

 

 

2007年、ジョン・ルイスは3年ぶりにクリスマス広告をTVで放映した。数年ぶりに大々的にキャンペーンを行い、その金額は当時600万ポンドとも言われている。

この「Shadow」はLowe Londonが制作し、「ジョン・ルイスは、あなたの大好きな人へのパーフェクトなプレゼントを探すお手伝いをします」というメッセージを伝えている。

 

 

2008年】From Me to You

 

 

2008年は、当時ジョン・ルイスのカスタマーディレクター兼ブランドコミュニケーションのトップであるCraig Inglisが中心となってクリスマスキャンペーンが展開されていた。当時彼は雑誌Marketingのインタビューで、今回のクリスマス広告はできる限り「消費主義」を表に出さないようにしたと述べている。

昨年に引き続きLowe Londonが手がけた今回のシリーズは、 ビートルズの「From Me to You」のカバー曲と共に、異なる年齢、性別、人種の人々が、彼らにとっての「パーフェクトなプレゼント」を伝えている。

 

 

【 2009年】Sweet Child O Mine

 

 

Guns N’ Rosesの「Sweet Child O’Mine」のカバー曲と共に、初めてAdam & Eve/DDBがジョン・ルイスの作品を手がけた年。500万ポンド相当のキャンペーンによるこの広告では、パソコンやコーヒーメーカーなど大人向けのプレゼントを子供たちが目を輝かせながら開ける情景を描いている。

この「ストーリー」にフォーカスした広告は、小売業としての広告をどう発展するべきかの指針を与えたとも言えるだろう。結果、クリスマス期間内の売り上げは前年度の12.7%アップになった。

 

 

【 2010年】A Tribute To Givers

 

 

2010年2月、前述のInglisのジョン・ルイスブランドへの貢献が認められ、マーケティングディレクターに昇進。その後彼の手がけた「She’s always a woman」という春のキャンペーンも大成功した。

その年の暮れ、ジョン・ルイスの60秒のクリスマス広告は、人々が愛する人たちのためのプレゼントを包む様子を描いた。曲はエルトン・ジョンの「Your Song」をイギリスのシンガーソングライター、エリー・ゴールディングがカバーした。

 

 

【 2011年】The Long Wait

 

 

2011年はジョン・ルイスのクリスマス広告の中でも特に評価の高い90秒の広告、少年が両親にプレゼントを贈るために、クリスマスまでカウントダウンをしているという心温まる広告だった。監督はDougal WilsonThe Smithの「Please Please Let Me Get What I Want」のカバー曲が使用された。

この広告は特にオンラインで成功を収め、公開後数日で100万回再生、201112月の売り上げは前年の9.3%上がり、59600万ポンドもの売り上げをたたき出した。

 

 

【 2012年】The Journey

 

 

Dougal Wilsonが監督、Adam & Eve/DDBが手がけた2012年は、雪だるまが主人公。彼が恋人のためにジョン・ルイスで帽子、グローブなどを買い、彼女にプレゼントする光景を窓から少女が見つめているという作品。この作品も素晴らしい成果を上げ、ECサイトの売り上げが44.3%も上昇、12月の売り上げも8億ポンドに達した。前年度の「The Long Wait」にはおよばないものの、視聴数も350万回をたたき出した。

 

 

【2013年】The Bare & The Hare

 

 

公開前から、Keaneの「Somewhere Only We Know」がカバー曲として使われると噂でもちきりだった2013年。ITVでのオフィシャル公開前のスニークプレビューが、#SleepingBearというハッシュタグと共に、前日に公開された。翌日大々的なキャンペーンが始まると共に、Twitter#SleepingBearで溢れかえった。

 

 

【 2014年】Monty The Penguin

 

 

サムという少年と大親友のペンギンのMonty。再びAdam & Eve/DDBDougal Wilsonとタッグを組んだ本作品は、店舗での体験を含む大々的なキャンペーンの一環としてマルチメディアでの展開となった。

 

 

【2015年】Man on the Moon

 

 

月に住む老人のために少女がプレゼントを贈る。Age UKというチャリティ団体をパートナーとして迎え、監督はKim Gehrig

 

 

【2016年】Buster the Boxer

 

 

今までよりユーモアなアプローチとなった最新作。再び監督にDougal Wilsonを迎え、Busterという名前の犬が最後の最後でみんなが欲しがっているプレゼントを手にいれるという話。「One Day I’ll Fly Away」をカバー曲に迎え、Oculus Riftとのコラボレーションから、スナップチャット、Twitterのスタンプまで幅広く展開している。また。過去のどの作品よりも、公開直後でのシェア数が多かった。

 


 

毎年始まるクリスマス商戦。どこもこぞってクリスマスに向けて新しいブランデッドムービーを打ち出していきますが、やはりジョン・ルイスは別格ですね。2007年から時代の進化によって作品のテイストも変化を遂げていますが、「大切な人を思う」というジョン・ルイスのメッセージは何年たっても揺らいでいません。これこそ、本当のブランデッドムービーなのではないでしょうか。

 

引用元:Campaign UK
John Lewis Christmas ads then and now: from boys, to bears, hares and penguins

 

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