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    大塚食品、ネスレ日本、パナソニック、コールマン~ブランデッドムービーという手法/具体的な制作、運用、検証方法について

第1回ブランデッドムービー研究会レポート Vol.3~企業のケーススタディ:
大塚食品、ネスレ日本、パナソニック、コールマン~ブランデッドムービーという手法/具体的な制作、運用、検証方法について

【Vol.3サマリー】
大塚食品は、認知度が高いボンカレーと顧客との関係性の空洞化に危機感を抱き、TVCMを止め、「上手に手抜きすることで家族の笑顔が増える」というメッセージを伝えるブランデッドムービーを制作。47万回再生、メッセージリーチは400万人という成果を出した。
ネスレ日本は、オウンドメディア「ネスレアミューズ」内で「ネスレシアター」を立ち上げ、オリジナル動画やショートフィルムを配信。より深く消費者とつながるためのコミュニケーションを目指した。ムービーの制作では冒頭でドロップしない、またネスレアミューズの会員獲得につながる工夫を行っている。
パナソニックは、TVCM用の動画などを公式チャンネルに集約してオウウンドメディアとして運営。そこには2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けた「ビューティフルジャパン」の動画も格納されている。動画は都道府県別に制作しているため、告知も地域別に行っている。また本編とは別に制作した動画をオーガニック投稿するなどの工夫もしている。
コールマンジャパンは、アウトドアへのイメージを変えるため2013年からブランデッドムービーを制作。2016年からは、ブランドイメージ訴求を目的にムービーを制作した。同時に「アウトドアリゾートパーク」というイベントも実施、これまで約2万人の集客があった。

 


 

大塚食品株式会社 経営戦略室 ボンカレー50周年準備室 垣内壮平氏

 

 

Otsuka

 

ボンカレーは1968年に誕生したブランドで、認知度を調査すると9割以上。一方「若い時はよく食べたけれど今は食べない」という感じで、顧客との関係性が空洞化している。また、2013年に「箱ごとレンジで2分」という機能が追加され、TVCM、店頭での試食、サンプリングなどを行ったがユーザーには伝わらなかった。機能訴求の限界を感じ、ブランドに共感して好きになってもらう必要があると考えた。商品開発の原点に立ち返り、「忙しくて食事を作れない」という日常の小さな危機を救うためだったと確認。これを現在に置き換えると、共働きのお母さんの役に立てる商品ではないかと考えた。そこで、「上手に手抜きすることで家族の笑顔が増える」というコンセプトでコミュニケーションをとることに決め、動画を作った。

2014年に、第一弾としてドラマ仕立てのムービーを制作したが、「リアリティが感じられない」との声もあった。そこで2015年には隠しカメラを使い、実際の家族の反応を記録。合わせてお母さんの感想も紹介した。その結果、動画は47万回再生され、メッセージリーチは400万人。また、動画視聴前後の態度変容を調査したところ、レトルト使用の抵抗感が改善した人の割合が17%という結果が出た 。

 

同社は、動画によるコミュニケーションに伴ってTVCMを止めたが、その際、どう社内を説得したかについて質問があった。「認知を広めるためのCMにも意味があるが、今はブランドへの共感を得ることの方が、優先順位が高いこと、そのためには限られた尺では無理であることを伝えた。同時に、当時は動画に対する理解が十分ではなかったので、仮にTVCMと動画を同程度の強度で打った場合、動画の方が効果を期待できることを、数字を使って説明した」

 

 

 


 

ネスレ日本株式会社 マーケティング&コミュニケーションズ本部

デジタルマーケティング部 出牛誠氏

 

nestle

 

2010年にオウンドメディア「ネスレアミューズ」を立ち上げ、バラエティ豊かなコンテンツを展開し、この中で動画コンテンツの配信を開始した。2013年にはネスレアミューズ内に、新しいコミュニケーションのモデルとして「ネスレシアター」を立ち上げ、オリジナルショートフィルム作品やSSFFとのタイアップにより世界各国から厳選されたショートフィルムの配信を実施。ショートフィルムのコミュニケーションを強化している背景には、新製品・新たなビジネスモデルには認知、リーチ拡大のためTVCMが有効だが、ネスカフェやキットカットのように認知度が高い商品は、より深く消費者とつながるためのコミュニケーションが重要だからだ。YouTube、オウンドメディアのプラットフォームを通じたショートフィルムという、長尺の動画の活用によりCMでは伝えきれないメッセージを届けられる。

当初、動画の冒頭1分を活用していたが、冒頭でドロップされないため、ショートフィルムのストーリーの中にブランドのコンセプトなど自然な形でプレイスメントするように変更した。実施をしていく中で得たラーニングを次回以降に活かすようにしている。ほかにもショートフィルムと連動したコンテンツの展開、キャンペーンの実施により、視聴に加えて、会員獲得につながるよう設計をしている。

 

どんな効果を期待して、ネスレアミューズの中にネスレシアターを作ったのか?という質問が出た。「“2020年までにインターネットの販売比率を20%にする”というビジョン 実現のために、オウンドメディアを強化していく必要がある。人の関心は多様であるので、バラエティ豊かなコンテンツを揃え、コミュニケーションを図っていきたい。そのなかでもショートフィルムはこれからも重要な役割を担うと考えている」。

 


 

パナソニック株式会社 コンシューマーマーケティング ジャパン本部

コミュニケーション部 WEB&宣伝課 鐵祐子氏

 

パナソニックではTVCM用の動画などを事業部毎にYouTubeに格納してきたが、2014年に複数のアカウントを公式チャンネルに集約。オウウンドメディアとして運営を始めた。公式チャネルにはTVCMWEB用・ECサイト用・店頭用の動画だけでなく、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けたプロジェクト「ビューティフルジャパン」の動画も格納されている。プロジェクト開始は2014年で、2020年に向けて挑戦を続けるアスリートのもとを、綾瀬はるかが訪問するようすを動画で配信する。全国47都道府県を訪問する予定で、昨年末時点で21都道府県が終了。すでに100本以上の動画が配信されている。動画の一部はTVCMや店頭でも流した。また首都圏の主要6路線でトレインジャックを実施、動画を切り出したポスターを展示した。都道府県別の動画は収録した都道府県で広告を打っているが、地元のコンテンツに対する反応は高い。ほかにも本編とは別に綾瀬はるかさんのメッセージを収録した動画をSNS公式アカウントでオーガニック投稿していて、一定の効果が上がっている。これまで動画を作ってきて、視聴を維持するには引きの映像からではなくアップの映像からスタートすること、またスマホでも読めるぐらいの大きさの字幕を入れることが大事だと感じている。

 

2014年から取り組んでいるビューティフルジャパンは、まさにストック型のブランディング。それが可能だったのはなぜか?という質問が出た。「オリンピックイヤーはテレビの買い替えが増える。しかも4K 8Kというテレビの変化期にあるし、地デジ移行が終了した2011年からかなりの時間が経過して買い換え時期に当たる。『2014年からアスリートを応援してきたパナソニック』というイメージが残るようなコミュニケーションを継続することには意味があると考えている」

 


 

コールマンジャパン株式会社 マーケティング本部コミュニケーショングループ

竹島哲也氏、石垣裕也氏

 

パナソニックではTVCM用の動画などを事業部毎にYouTubeに格納してきたが、2014年に複数のアカウントを公式チャンネルに集約。オウウンドメディアとして運営を始めた。公式チャネルにはTVCMWEB用・ECサイト用・店頭用の動画だけでなく、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けたプロジェクト「ビューティフルジャパン」の動画も格納されている。プロジェクト開始は2014年で、2020年に向けて挑戦を続けるアスリートのもとを、綾瀬はるかが訪問するようすを動画で配信する。全国47都道府県を訪問する予定で、昨年末時点で21都道府県が終了。すでに100本以上の動画が配信されている。動画の一部はTVCMや店頭でも流した。また首都圏の主要6路線でトレインジャックを実施、動画を切り出したポスターを展示した。都道府県別の動画は収録した都道府県で広告を打っているが、地元のコンテンツに対する反応は高い。ほかにも本編とは別に綾瀬はるかさんのメッセージを収録した動画をSNS公式アカウントでオーガニック投稿していて、一定の効果が上がっている。これまで動画を作ってきて、視聴を維持するには引きの映像からではなくアップの映像からスタートすること、またスマホでも読めるぐらいの大きさの字幕を入れることが大事だと感じている。

2014年から取り組んでいるビューティフルジャパンは、まさにストック型のブランディング。それが可能だったのはなぜか?という質問が出た。「オリンピックイヤーはテレビの買い替えが増える。しかも4K 8Kというテレビの変化期にあるし、地デジ移行が終了した2011年からかなりの時間が経過して買い換え時期に当たる。『2014年からアスリートを応援してきたパナソニック』というイメージが残るようなコミュニケーションを継続することには意味があると考えている」

 

 

 


 

4回ブランデッドムービー研究会レポート「Vol.4~今後の可能性、課題、活用方法など」はこちら
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